日本を取り巻く国、
(日本に影響を与えている国も含めると)
アメリカ、ロシア、中国、韓国、北朝鮮、台湾。
(台湾は国か? という問題もあるが...)
このうち、核兵器を保有しているのはアメリカ、ロシア、中国。
北朝鮮は有効な手段がうてなければ、数年後には核兵器保有国に
なり可能性は大いにあり。
仮に(あくまでも仮にだが)朝鮮半島が統一され、
中国が台湾を併合すると、核兵器を保有しないのは日本だけ、ということに。
| 「日本核武装」の論点 |
 | 著者名:中西輝政(編著) 日下公人(著) 出版社:PHP研究所 出版年:2006.09 ISBN :4569654479 |
この本では、中国の軍事脅威を楯に、
日本も「核兵器保有に関して議論すべきではないか」と主張している。
確かに、中国脅威論はあるかもしれない。
上に挙げた国で、日本の国土を脅かす可能性がある国を挙げるならば、
中国、ということになるのは事実かも。
上記の「仮に」は実現する可能性はまだ未知数。
朝鮮半島の統一、は当分実現するとは思えない。
もしかすると、中国が北朝鮮を併合する、という可能性もあり。
北朝鮮が中国にではなく、アメリカに「安全」を保証するよう
要求してるのは、
実は北朝鮮は中国に対して脅威を感じているからではないのか?
この点については本書は一切触れず。
もうひとつ、中国が台湾を併合する時、
アメリカが介入する/しないによっては、
中国が日本を核で脅す可能性あり。
中国の「失地回復主義」の中に、南西諸島が含まれている。
この辺が中国脅威論の主な部分。
で、こういう脅威から日本が独立を保つためには
どうすればいいか、核兵器を持つことも検討しなければいけないのでは?
というような内容なのだけれど、
何か中身には一貫性がないようにも思える。
この本は、数人が文を書いていることと、対談が含まれていること、
そのせいもあるのかもしれない。
ただし、日本の政治家と官僚を批判している部分では
一致いてるようだけれど...
あとは実際に核兵器を保有するならば、という点では
人によって言うことが違う点あり。
核兵器を開発、保有するとなれば、当然今よりも
軍事費(防衛費)は増大する。
この本では、対GDP比 1% から 1.2% ぐらいになるのでは、
と書いている。これを文中では「微増」とかいているが、
数字の見方を変えると、
防衛費が5兆円から6兆円になる、つまり20%増加する、ということ。
これを「微増」というかは疑問の余地あり、と思う。
また、核兵器を開発、保有には、毎年1兆円でまかなえる、とあるが、
本当にそうだろうか、1兆円で済むのか、という疑問も。
核兵器を保有するにしても、爆弾さえあればいい、というわけではなく、
その運搬手段(飛行機、ミサイルなど)が必要になる。
そのうちどれが日本にとって有効なのかは
人によって言ってることが違う。この点に関しては結論のようなものは
書かれていない。
もし、日本が核兵器保有に向いたとき、中国が反対するだろう、という点では
一致しているが、アメリカの反応については、見方が分かれている。
それぞれの人が書きたいことを書いただけ、
というようにも見える。
対談部分にしても、結論までには達していない感じ。
この本に価値があるとすれば、
核兵器保有について
議論することすらタブー視するのはおかしい、
保有について「まず議論する」ことも必要では?
という点なのかも。
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posted by Silent Bells at 02:29|
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