と連呼するだけの某政党よりは、
もっと現実的なことを書いている、
現実を認識した上での主張を書いてる、と思うのですが...
9条を輸出せよ! 著者名:吉岡達也(著)
出版社:大月書店
出版年:2008.04
ISBN :9784272210978
現実にNGOで活動している人が書いているのだから、
ここで書かれてある海外での日本の評価も、
おそらく本当なんでしょう。
でも、真実を知った上での日本の評価か、というとちょっと疑問。
憲法9条があるから、戦後60年間日本は海外で
(少なくとも軍事作戦で)人を殺さなかった、ともあるけれど、
別の見方をすると、
憲法9条をたてに、日本だけ汚いことから逃げていた、
ということだって言えるのでしょう。
これをどう捉えるかは人それぞれでしょうけれど。
「すでに隣国を侵略できるだけの軍隊を持っている日本が...」
ともあるけれど、本当に隣国を侵略できるか?
防衛予算を見るだけならそういう印象を持つかもしれないけれど、
きちんと装備を見れば、そんなこと不可能なことに気づくはず。
まぁ、本を書いている中での言葉のあやかもしれないけれど、
そういうところできちんとした分析がなかったりすると、
「ああ、やっぱり感情論が先行してるな...」
なんて印象を受けてしまうのですね...。
「自衛隊では毒入りギョーザを防げない」
それはそうだけれど、
だからといって、
そんな理由で自衛隊を無能あつかいな書き方をするのもちょっと疑問。
組織には組織なりの役割があるはず。
毒入りギョーザを阻止するのは自衛隊じゃないでしょ?
他の役所も含めて、複数の組織がきちんと機能して
「毒入りギョーザ」を防ぐことができるのでは?
(実際には防ぐことができなかったわけですが...)
自衛隊だけが悪者扱い?
ちょっと話戻るけれど、
「ここで書かれてある海外での日本の評価」
アメリカに散々叩きのめされて、原爆まで投下されて戦争に負けた日本。
そこから立ち直り、経済力でアメリカを脅かすほどにまで回復した、
その「立ち直り」が、実際アメリカの支援のもとだったということ、
本書にも書いてるけれど、朝鮮戦争などの特需などで回復した、
そういう事実を知ったら、どういう評価に変わるでしょうか?
で、ここからなんだけれど、
実際、この本に書いてあるようなこと
実現しようとすれば、おそらく「国家」というものを解体するしか
ないのでは、と思えます。
結局、国があるから争うわけでしょ?
内戦だって、国内の権力闘争だったりするわけだし。
国家という枠があること自体が問題なんじゃないのかな、
この本が書いていることをそのまま解釈すれば...
本当に海外に広めるべきことは、
憲法9条じゃなくて、
「憲法9条の精神(とおそらくみんなが解釈しているもの)」
なのでは?
おそらくみんなが解釈しているもの、なんてわざわざ書いたのは、
「憲法9条の精神」というのは存在するのかがちょっと疑問だったから。
異論はあるだろうけれど、
「占領下でGHQの監視のもとにつくられた憲法」
というのは大筋で変わりないから...

