2006年09月26日

『 裁判長!ここは懲役4年でどうすか 』 裁判所の実態は...

裁判を傍聴することにはまった著者が、
傍聴席から見た法廷の実態。


裁判長!ここは懲役4年でどうすか
著者名:北尾トロ(著)
出版社:文藝春秋
出版年:2006.07
ISBN :4167679965


平成21年5月までには裁判員制度が始まる、というし、
(参考) http://www.moj.go.jp/SAIBANIN/
実際の裁判がどんなものか、少しでも知りたい、
という分には一度読んでみることをお勧めします。

まぁ、そんな堅く考えなくても
ちょっとした人間模様の読み物、としても楽しめるかも。
(内容が内容だけに、楽しめるという言い方が不謹慎かもしれないけれど)

どろどろした内容で全面争いになる法廷。
そうかと思えば、やるきのなさそうなというか、
早く終わらせたそうな雰囲気のある法廷。
必至で執行猶予を勝ち取ろうとする被告。
検察の主張に真っ向から対決する弁護士。
その気迫に押される裁判官...。
人間関係の渦巻く世界に溢れている法廷の世界。
被告に親兄弟など親族か加わって証言台に立つと、
この家庭はどういう道を歩んできたのか、まで想像できてしまう。
法廷で扱われる事件の内容はともかくとして、
裁判官や検索官も、また被告や弁護士も人間なんだと思わせる所あり。
裁判所の雰囲気(というか実態)を味わうには分かりやすい本かも。

ひとつ著者の記述で引っかかった部分。
児童売春の公判を傍聴した後の著者の記述。
「スーツにネクタイでビシッと決めたビジネスマンの中に、
児童を買う男立ちが潜伏しているのだ。そして、その数はアナタが想像するより
はるかに多いのではないか、とぼくは思う。」
まぁ、裁判所ってそういう事件の集まる場所ですからね...。

ちょっと裁判とは関係ないが、
自分がある病気で手術をするため入院したときのこと、
普段あまり聞かない(と思い込んでいた?)病気だったのに、
その病院では同じ病状の患者ばかり。
「実はこの病気、自分が今まであまり聞いたことがないだけで
結構多いのでは」と思った。
そういう感覚と似ているのでしょうか?

本当のところ、どうなんだろう。
私は今まで裁判所にはいったこともない。
(傍聴もしたことないし、ましてや被告や原告としても)

(続き)

あと数年もすれば、裁判員制度が始まる。
自分が「裁判員制度」の中で裁判にかかわる可能性は
どれぐらいあるか分からない。
(被告としてかかわるのは当然嫌だけれど...)
すくなくとも、今まで縁遠かった裁判にふれる可能性が
少しはあるわけで、この疑問の答えも
いずれ自分で分かることになるかもしれない。

といいつつも、いざ自分が指名されたとしたらどうするだろうか?
公判の内容は口外できない、誰にも相談できないなど、
弁護士や裁判官にとっては当たり前かもしれないことを、
私のようなごく普通の一般人が守り通せるのか?
そういう意味では、うかつなことの出来ないちょっと怖い制度。
興味本位で裁判を傍聴するのとは立場が違うから...


(続編)
『 裁判長!これで執行猶予は甘くないすか 』
posted by Silent Bells at 03:27| Comment(0) | TrackBack(1) | 裁判もの
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Excerpt: 「気分はもう、裁判長」   北尾トロ:著??? 理論社/2005.8.31/1,260円身近で小さないざこざから、窃盗・サギ・殺人にいたるまで―。法廷を覗けば、どんな事件にも人間ならではの底知れぬドラ
Weblog: 月灯りの舞
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