2006年06月19日

労使紛争、正社員の削減の影響は? 『 会社はなぜ不祥事を起こしてしまうのか − 60分で身につくコンプライアンス 』

追加でもうちょっと..。

会社はなぜ不祥事を起こしてしまうのか
著者名:中田匡紀(著)
出版社:あさ出版
出版年:2005.08
ISBN :486063120X


JRやJALの不祥事の裏には、
過去の激しい労使紛争の問題があったからと言われています。
以前、JRが国鉄だった時代、
「国営だから潰れない」という認識の元、労働組合の力が大きくなり、
経営陣との対立が激しくなったということがあります。
JALも同じようですね。(JALは半官半民でしたっけ?)

JRにしろ、JALにしろ、
担当の職員に「士気の低下」があるのには、今でも
過去の労使紛争の影響を引きずっているからかもしれません。
それと、今鉄道や航空会社がストライキをやったとき、
利用者はどう思うでしょうか?
例えば大事な用事があるときに、ストライキで運休といわれると、
その人はその交通機関を信用しなくなるのでは、と思われます。

ストライキ自体は、労働基準法で認められた行為ですが、
こと公共交通に関した場合、その影響をいちばん被るのは
従業員でも経営者でもなく、「利用者」です。
事故の場合でもそうですが、
公共交通は「利用者の信頼」を一度失えば、信頼を取り戻すのに
30年ぐらいかかるそうです。

実際、今では労働組合を持たない企業も増えています。
それが良いのかどうか、結論はすぐでないでしょうけれど。
しかし、ストライキも含めて、労働組合のあり方については、
今一度見直した方がいい、ということはないでしょうか...?


あと、
社員の士気の低下について、
企業のコスト削減は、人事にも影響がきています。
その結果、正社員が削減され、
それを補うようにコストの安い契約社員、派遣、請負などの
人材を広く採用するようになった企業が多いではないでしょうか。
もともと、正社員に比べて、契約社員、派遣、請負など作業者は
その企業に対して愛車精神を持っているわけではないし、
そもそも寄せ集めだから士気も高いわけではない。
(人によるかもしれないけれど)

正社員は正社員で、人数が減った分作業範囲が増えていたりする。
こういうことは、正社員の士気低下につながらないだろうか?
士気が低下している状態で「コンプライアンスの遵守」を強要すると
かえって逆効果だというのは、本書に書いてあります。

こういう状況の会社があれば、
外部から「データを買うから」という誘いが当然かかってきます。
まず目をつけられるのは契約社員、派遣、請負など。
例えば、契約が切れる直前にデータを持ち出す。
契約解除後にもしネットワークに侵入できれば、データを持ち出す。
こういうことが起こりがちです。

契約社員や、派遣、請負などに「コンプライアンスの遵守」を
説明する、ということもあるでしょうが、
もともと正社員に比べて愛社精神のない人たち。
(正社員が愛社精神を持っているか、という疑問もあるが...)
説明したところで、どこまで浸透するでしょうか?
「コンプライアンスの遵守」を説明、要請する前に、
まず士気を高めることが先でしょう。
どうやって契約社員などの士気を高めていくか、
それを考えていかなければならないような気がします。

別に契約社員や、派遣、請負が全ていけない、とは言いません。
が、人件費を削る(正社員を削減する)ことが、
結果としてデータ漏洩などに大きく影響している、
ということはないでしょうか?
posted by Silent Bells at 03:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 働くということは
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