読了。
タイトルでは「ローカル線」となっているが、
本書では、JR(旧国鉄)から移管された転換鉄道、地方私鉄、路面電車
を対象に記述されている。
内容では、現状の鉄道の経常収支がいくらかとか、経費かいくらかとか
数値の説明、グラフの解説などに割かれている部分が多い。
タイトル、帯の説明どおりに、
「ローカル線に明日はあるか」
「ローカル線のあり方を広く社会の問う」
などを訴えるのであれば、
具体的にどのような方策を採る必要があるのか、
実際に効果を上げている鉄道会社の説明、
などをもっと充実させた方がより効果かあるでは、と感じました。
(ここから先は私の勝手なコメント)
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実のところ、
路面電車についてはまず「法改正」が必要。でないとバスに対して
優位性が保てないし、最近話題のLRT構想の実現性が乏しい。
地方の鉄道については、独立採算制を採ること自体に問題があり。
(本当は地方鉄道に限らずJRも同様)
独立採算制の場合、競争原理がうまく働けば
無駄なコスト削減やサービスの向上などのメリットはあるかもしれないが、
競争原理が働かないところではサービスの向上などは殆ど期待できない。
あと、どうしても利益優先になりがちで、
必要以上のコスト削減になりがち。
その結果がどういうことになっているかは、時々起こる
鉄道事故を見ても分かるとおり。
鉄道に限らず、公共交通には
無理に独立採算制をとらなくてもいいのでは、と思える。
昔の国鉄のように、労働組合が強くなりすぎて何もかも停滞すると困るけれど、
ある程度、国か自治体の補助(補助という言い方が正しいか?)は
必要ではないでしょうか。
あとは鉄道以外(バス、飛行機など)のように、
上下分離をもっと推進した方がいいかも。
線路、トンネルなどの地上設備の維持管理と
列車の運行は分けるともっと柔軟な経営ができる可能性もある。
そもそも航空会社は飛行機は所有しているが、
空港や離着陸の管制設備を自前で持っているわけではない。
バス会社はバス、停留所はもっているが(停留所は微妙)、
道路は自社で持っているわけではない。
高速道路については、道路公団が民営化されたので民間になったが、
通常の路線バスが走る国道、地方道などは国か自治体の管理。
その辺は鉄道も考慮の余地があるのでは、と思います。
鉄道とバスとでは大きな違いがあります。
一部の路面電車は別として、専用軌道を走っているため渋滞に巻き込まれない。
これ、すごく大きな点です。
バスの方が小回りが効きそうですが、到着時間が全く読めない。
それは道路の状況に大きく左右されるため。
鉄道では2,3分遅れると(少なくとも鉄道会社内では)問題になるようですが、
バスの遅れは2,3分で収まるようなものではないです。
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本書は2004年12月時点での状況を元に解説されています。
それ以降も、地方鉄道の状況は変わっています。
ふるさと銀河線(北海道ちほく高原鉄道)はつい先日に廃止。
名鉄岐阜市内の路面軌道も既に廃止。
神岡鉄道は貨物部門廃止で収支が更に悪化したため、廃止が決定。
樽見鉄道も貨物部門廃止、この先は不透明。
高千穂鉄道は大雨被害の復旧の目処が立たず、一部をトロッコ鉄道にする以外は営業断念。
歯止めはかけられないのでしょうか...?
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posted by Silent Bells at 03:14|
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